株式会社PredNextを設立しました
株式会社PredNextを設立しました
株式会社PredNext(代表取締役:徳永拓之)を設立しました。
代表取締役コメント
こうして、PredNextの設立をご報告できることを嬉しく思います。
PredNextという社名の由来は、Jeff Hawkinsという人が書いたOn Intelligence(邦題:考える脳考えるコンピューター)という本にあります。私がこの本を手に取った頃は、ニューラルネット冬の時代でありました。ニューラルネットは過去のものとして扱われ、SVM万歳、凸最適化万歳、みたいな雰囲気がありました。一方で、凸最適化と特徴量の工夫だけでできることには限界があるのではという、未来に対する懸念みたいなものもうっすらと話題に上がってくるような時期でもありました。この本を手に取ったのは全くの偶然でしたが、次世代の技術としてニューラルネットに興味を持つきっかけとなりました。もっとも、その当時のニューラルネットはあまり実用的とは言えない状態で、RBMやDeep Belief Networkを見ては、よくわからんし実用的でもなさそうだな、と、あきらめてしまったのですが。
On Intelligenceでは知能に関するいくつかの仮説が提案されていましたが、その中の一つが、脳は常に予測をしており、予測との差分を元に学習しているのでは、という仮説です。この仮説を読んだときに、目からウロコが落ちるような思いがしました。昨今話題の大規模言語モデルを実現するための重要な技術の一つがnext token predictionによる教師なし事前学習であり、振り返って考えてみると、これはまさしくOn Intelligenceに書かれていた仮説そのものではないかと、あらためてJeff Hawkinsの先見の明に感銘を受けました。
今回、会社名を考えるにあたっていろいろなキーワードを考えていたのですが、自分自身のキャリアを振り返って、最も大きな影響を与えた本はなにかなと考えたときに出てきた候補のひとつがOn Intelligenceでした。そこまで決まれば後はそんなに悩むこともなく、この社名にたどり着くことができました。
PredNextはAIについての会社です。AIは強力なツールですが、今のところ、万能ではありません。適切な問題設定、データの質、実装方法、そして何より関係者の理解と協力が成功の鍵となります。私たちPredNextは、こうした複雑な要素を理解した上で、お客様のビジネスに真の価値をもたらすAI活用をサポートします。