Claude Codeを快適に使うためのテクニック4選+おまけ
PredNext代表の徳永です。今年に入ってから、コーディングは徐々にcoding agentに任せるようなって、最近は自分で長いコードを書く機会はかなり減りました。レビュー負荷が上がってしんどいですが、それでももう、元のやり方には戻れません。
Claude Code以外にもいくつかのツールを使ってきましたが、Claude Codeは他のツールと比べてタスク成功率がとても高いと感じています。バックエンドに同じClaudeを使っていても、ツールによって成功率に違いがあるように感じられるのは興味深いポイントです。そのため、難易度が高いタスクはClaude Codeに依頼することが増えました。今回は、そんなClaude Codeをより便利に使うための、あまり他で見かけないTipsをまとめました。
起動をちょっと早くする
公式ドキュメントにはまだ反映されていないみたいですが、Xの情報によると、Claude Codeをシングルバイナリ化したものが存在し、以下のコマンドでインストールできます。
curl -fsSL http://claude.ai/install.sh | bash
公式ドキュメントに書かれていないというのはちょっと不安ですが、公式ドメインなので、たぶん大丈夫でしょう。
こちらを使うメリットとしては、起動がちょっと早くなること、謎のディレクトリ(~./.claude/local/以下
)ではなく、ちゃんと ~/.local/bin
以下にインストールされること、の2点です。あとは、裏技みたいで気持ちがちょっと盛り上がります。
なお、このシングルバイナリ化にはbunが使われているそうです。
2. 環境変数SHELL=/bin/bash
でタイムアウト回避
Claude Codeでコマンド実行が頻繁にタイムアウトする場合、シェルの設定が原因かもしれません。 特にzshのプロンプトをカスタマイズしている場合、Claude Codeがコマンドの終了を正しく認識できず、タイムアウトが発生しやすくなります。
その場合は、SHELL=/bin/bash claude
のようにbashを指定して起動すると、正しくコマンド終了を認識できるようになります。
逆にbashをカスタマイズしている人は、zshを指定した方がうまくいくかもしれません。
3. 環境変数CLAUDE_BASH_MAINTAIN_PROJECT_WORKING_DIR=1
でディレクトリ迷子を防止
プロジェクトのディレクトリ構成が複雑な場合、Claude Codeが現在の作業ディレクトリを見失うことがあります。
通常は、毎回cd full_path_to_dir && command
のように自動でカレントディレクトリを合わせてくれますが、混乱してしまって無効なコマンドを実行しようとすることがあります。
この環境変数をセットしておくと、bashコマンド実行時に必ず元のディレクトリに戻してくれるため、ディレクトリ迷子を防げます。 困る頻度は低いですが、設定しておくと安心です。
2.と合わせて、起動時の環境変数が以下のようになっています。
SHELL=/bin/bash CLAUDE_BASH_MAINTAIN_PROJECT_WORKING_DIR=1 claude
4. --resume
, --continue
オプションで会話を分岐
Claude Codeは会話が長くなると、作業精度が落ちやすくなります。
「今質問したいけど、ここで質問してしまうと次の作業精度が落ちてしまうかもしれない」という懸念がある時は、--resume
や--continue
オプションを使うと便利です。
これらのオプションを使うことで、会話を分岐させて好きなだけ質問できます。個人的には--continue
をよく使います。新しいターミナルを開いてclaude --continue
でclaudeを起動するだけです。
--resume
はUIが分かりづらいと感じる人も多いようです。--resume
を使いやすくするツールも公開されていますので、導入してみるのもよいでしょう。
どちらも、会話ログをプレビューできて、再開するセッションが探しやすくなります。
おまけ:自動テスト環境の整備が最重要!
最後に一つだけありがちなことを書かせてください。Claude Codeを使いこなす上で一番大事なのは「自動テスト環境を整えること」です。これは多くの記事に書いてありますが、大事さの割に軽視している人がまだまだ多いように感じています。自分自身も正直、徹底できていないところがあります。
Claude Code自身がテストで実装を確認できるようになると、試行錯誤しながら正しい実装にたどり着いてくれるようになります。
コマンドラインアプリやサーバーなら、「ユニットテストで確認したいことをリストアップしてください」「そのリストの項目を実装してください」と依頼すれば、それだけでより実践的なテストを書いてくれます。 Webアプリの場合は、Claude CodeはUIテストを避ける傾向があるので、「PlaywrightでE2Eテスト環境を整えてからテストを書いて」と依頼すると、より実践的なテストを書いてくれます。
ただし、不要なモックを大量に使う場合があるので、その点はコードをレビューして指摘しましょう。モックだらけで何をテストしているのかよくわからない状況に陥るという罠は、人間でもたまにやらかしますが、Claude Codeはかなり頻繁にやらかします。
まとめ
Claude Codeをうまく使うと、今まででは考えられないくらいの速度で開発を進めることができます。 環境変数やオプションをうまく使って、さらに快適な開発体験を体感してみてください。
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